1977年にBBCのTVムービーとして制作されるも、当時の少年院の実態を赤裸々に暴いたリアルすぎる暴力描写に“待った!”の圧力がかかり、放送禁止&お蔵入りに。しかしこれに異を唱えた制作者が2年後の1979年に、同じ脚本、同じ監督、ほぼ同じキャストで劇場公開映画としてセルフリメイクするも、またもや<暴力表現最大レベル>につき、『暴力の恐怖』(1953)、『長距離ランナーの孤独』(1962)に次いで、成人映画扱いとなる<X指定>の烙印を押される。しかし映画館に詰めかけた【怒れる若者たち】から絶大なる評価を受け、ブリティッシュ・バイオレンス映画史の伝説の1本として今なお黒光りするバイブルとして崇められている。世界の映画雑誌が選出するランキングでも、「映画史上最も厄介でえげつない囚人」では『羊たちの沈黙』『アメリカン・ヒストリーX』『時計じかけのオレンジ』らと共に、「映画史上最も気が滅入る陰鬱な映画」では『レクイエム・フォー・ドリーム』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『火垂るの墓』らと共に、「発禁処分を喰らった経験のある映画」でも『エクソシスト』『食人族』『ムカデ人間2』等と共にランクイン、この英国映画史上最も物議を醸し、権力の圧力により葬り去られようとされた超問題作が、2012年に35ミリフィルムの修復をし、オリジナル版として復活!本国公開から35年たった今、ついに日本公開が決定した。
主演は『ベオウルフ/呪われし勇者』で英雄ベオウルフを演じたレイ・ウィンストン、『さらば青春の光』で主役を演じたフィル・ダニエルズ。
(映画紹介より)
★★★